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べつに世界を救いたくない / ポケモン、世界樹の迷宮、ブレスオブファイア

Wed Dec 08 2021

はじめて遊んだ RPG はゲームボーイポケットと一緒に買ってもらったポケモン緑で、その次が友達に借りてやったドラクエ 5、次が親の友人から譲ってもらったブレスオブファイア III だった。
子供のころ、本や漫画も多少は読んではいたしアニメも見てたけど、「物語」の媒体としてはゲームが圧倒的に身近だったので、最初にプレイしたこの 3 つはぼくの創作物の好みに大きな影響を与えていると思う。ブレスオブファイア III は思春期ど真ん中の小学校高学年〜中学生の頃に繰り返しプレイしたから特に大きな影響を受けた。

主にブレスオブファイア III のせいだと思うんだけど、世界を救う話よりもそうでない話の方が好きになりがち。別に救ってもいいけど。ブレスオブファイア III は世界を救うどころか、自分探しの旅の果てに世界をぶち壊すみたいな話だからね。

初代ポケモンはポケモンリーグチャンピオンになる話で、その過程でついでに悪の組織を倒したりしている。いや、本当はチャンピオンになるんじゃなくてポケモン図鑑を完成させる旅だったような気がするけど…。
金銀以降も基本的には一貫してチャンピオンを目指す旅だと思うんだけど、ついでだと思っていた「悪の組織を倒す」部分がどんどん大げさになっていって主人公は世界の危機を救う救世主みたいになっていく。そうなるとなんだかな〜と思ってしまう。世界を救うために旅をしていたわけじゃなかったのになんでいつの間にか世界をたくされてるんだろう。赤緑でも悪の組織であるロケット団を壊滅させるっていう活躍をするけれど、プレイしたのが小さい子どものころだったからか人助けしてる実感もほとんどなくて、ヤマブキジムに入れないから壊滅させただけなんだよな。あの頃のぼくにとって、トキワシティで酔っ払って道を塞いでいるおっさんと、ヤマブキシティを占拠しているロケット団に違いはなかった。……ほんとか?
こういう好みだから、最新作の剣盾では悪の組織も世界の危機も過剰に圧縮されてストーリーが「チャンピオンへの挑戦」に集中していたのはすごく好きだった。世界を救う部分の圧縮っぷりが凄まじかったから不満の声が多いのは分かるが……。関係ないけどはやくサントラ出してくれないかな。
ドラクエ 5 はラスボスが大魔王だからもろに世界救ってるんだけど、主人公は勇者でもないし基本的にお母さん探してる話だしね。

世界樹の迷宮はもっと年をとってからプレイしたゲームシリーズで大好きなんだけど、これも一作目のストーリーが一番好きだ。終盤のどんでん返しと演出が素晴らしいから一作目のストーリーが一番、というシリーズファンは結構多いと思うんだけど、プレイヤーキャラクターのパーティが徹頭徹尾「迷宮踏破」という目標に向かっているのがすごく良い。その純真な探究心の果てに何かをぶち壊してるし。世界を救うより世界をぶち壊す方が良い。
世界樹シリーズもポケモンと一緒で、2 作目以降は人を助けたり世界を救ったりするのがメインのストーリーになってしまい、どの作品も好きなんだけど、これは俺たちの冒険なのに!!!という不満もあった。そんな中 5 作目は人助け部分というか他人の冒険要素があっさりしてて早めに終わって一作目以来の純度の高い冒険ができたので個人的にはすごく楽しかった。ストーリーが薄すぎっていう感想もよく見たけど、がっつりストーリーのある新シリーズが別にあるんだしナンバリングの本編はこのぐらいで良いんじゃないかと思う。思うのだが、この路線では売れないという判断なのか 6 作目の X ではまた世界を救う話になってしまった。う〜〜〜ん。

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